突然、喉に異物感を感じるようになり、唾を飲み込んでも咳払いをしても、一向につかえが取れない・・。
風邪?それとも何かが引っかかっている?心配になって病院で診察を受けても、異常はないと言われてしまう・・。
それ、もしかしたらヒステリー球と言われる症状かもしれません。(咽喉頭異常感症、または咽喉頭神経症とも呼ばれます)
強いストレスや不安感を抱いたり、極度に緊張したりすることで喉が狭窄してしまうことが原因と言われています。
この嫌な異物感が現れる原因と、治療法についてお話しします。
ヒステリー球の主な症状と原因
ヒステリー球を発症すると、まるで丸い球でも引っかかっているかのような異物感が、喉の奥の同じ位置にずっとあるような感覚になります。
特に、唾を飲み込んだときに、引っかかっている感覚をより強く感じ、一日中気になってしまいます。
そうかと思えば、少し休んだ後は嘘のように異物感がなくなっていたり、また現れたりと繰り返すことがあります。また、異物感と同時に軽い吐き気を催す人もいるようです。
主な原因は、ストレスと疲労です。仕事が山積みになっていて休む間がない、対人関係で追い詰められるほどの悩みがある、家庭で問題を抱えている、健康面で不安が強いなど、様々な理由で過度にストレスが溜まると発症しやすくなります。
また、強い恐怖を感じたときや、稀にアレルギーが原因となって発症することもあります。
ヒステリー球を治すには
まずは原因を探ることから始めてみて下さい。
最近、強いストレスや不安感、恐怖感を感じたことはありませんでしたか?
ヒステリー球は、人によっては異物感が現れたりなくなったりするので、異物感が現れるのはどんなときか、また、なくなるのは何をしているときか、自己観察をしてみて下さい。
休息が足りなければ、後回しにできることは今やらず、とりあえず休みを取ってみて下さい。また、夜更かしはせず、たっぷりと睡眠を取ることも重要です。
対人関係や家庭での悩みなど心因性のものであれば、心療内科、または精神科へかかるようにしましょう。
そこでは、診断により、心理療法、または薬物療法が行われることになります。
ヒステリー球は鬱の一歩手前?
ヒステリー球の症状が出たからと言って、必ずしもその後鬱病になるとは限りませんが、ストレスが主な原因となっていることに変わりはありませんので、放置せず、何らかの対処が必要となってきます。
身体を休めたり、ストレスを発散させたりすることで治るケースも多いので、まずは自分に合ったストレス解消法を探ってみて下さい。
それから、最も重要なのは、質の良い睡眠をたっぷり取ることです。眠りたくても、なかなか寝付けない、眠りが浅い、何度も目覚めるというようなことがあれば、心療内科で相談してみて下さい。
問診や脈拍などのチェックでストレスが過度にかかっていると診断されれば、精神安定剤や睡眠導入剤が処方されます。
ヒステリー球が何度も現れたとしても、自分では「まだ頑張れる」と思い込んでいることがあるので、鬱病を発症するまで、症状の重さに気が付かないこともあります。
気力に身体がついていかなくなってしまう前に、診察を受けましょう。
ヒステリー球は、「頑張り過ぎ」のサイン
心と身体は繋がっています。過度のストレスや精神疲労は、必ず身体のどこかに異常をきたすことになります。
人によっては、目に異常が現れたり、耳や手、内臓にも現れたりすることがあります。それは、疲れたから休ませて欲しいという身体からの合図です。
ちょっと頑張り過ぎたから一息つこうよ、とメッセージを送ってきているのです。
どうかそのメッセージを無視せずに、大切な身体と向き合ってあげて下さいね。