ちょっと前まで「セクハラ」という言葉くらいしか使われていなかったのに最近では「モラハラ」「パワハラ」「マタハラ」なんて言葉がよく飛び交うようになりました。
セクハラはセクシャルハラスメントの略、モラハラはモラルハラスメントの略、なわけですが「ハラスメント」の意味を知っていますか?
「ハラスメント」は簡単に言うと「いじめ」や「嫌がらせ」を意味した言葉です。
「パワハラ」だと「権力を持った人間が、立場の弱い人に対する嫌がらせ・いじめ」という事です。
「モラハラ」「パワハラ」など簡単に聞こえのいい言葉に変えられていますが、結局は「いじめ」と同様の意味があるんです。
「いじめ」という言葉に正しく変換するとどれだけやってはいけない事かが見えてくるような気がしませんか?
なぜ「ハラスメント」は増加しているのか?
「いじめ」や「嫌がらせ」というものは良い話ではありませんが昔からあり、簡単に減るものではありませんよね。
昔からあるのに最近になってやたらと「増えた」と言われるのはなぜなのでしょう?
少し昔よりも人々がその言葉に敏感になっていること、すぐにそういった言葉を使ってしまうこと、も「増加」と言われる一因にあります。
それによくよく被害を訴える人の話を聞いてみると「ちょっと待って、それ本当にハラスメント…?」と言ってしまいたくなることも実は少なくないのです。
若者の中にはメンタル面が弱くてくじけてしまいがちな人もいますし、ちょっとミスを叱責すれば「モラハラ」と言う。
実はハラスメントでもなんでもないものさえ、大げさに捕らえる傾向も増加と言われる一因なのです。
ですが、実際の被害は絶対になくならないのも事実です。
人間の中には自分よりも弱い物を押さえつけて自分の自尊心を満たそうとする人もいますし、ねたみの感情も無くなるものではありません。
無くならない「ハラスメント」から自分を守るには自分自身を変える必要性があります。
それは本当に「ハラスメント」なの?
ハラスメントを受けている!と感じている人にまずよく考えてほしいのは「あなたが受けているものは本当にハラスメントなのか?」ということ。
先に述べたように実は「ミスを怒られている」だけのことだったり「コミュニケーションの一環」だったりすることもあるんです。
あなたがいくら訴えても他の人からは「あなたが悪い」と言われてしまうことになりかねません。
まずは自分の状況をしっかり確認しましょう。
されたこと、言われたことなどは経緯やその場の状況と一緒にノートに書きのこすようにするのも後から振り返れるので良いかもしれません。
まずは家族や友人や同僚、話の分かる先輩などに相談してみて意見を聞いてみましょう。
大多数が「それはおかしい」となれば、やはりハラスメントである可能性が高いと言えるでしょう。
明らかな「ハラスメント」にはどう対抗すればいいのか?
「ハラスメント」とは不思議なもので、している方もされている方も自覚するまでに時間がかかることが多くあります。
たいていのケースは被害者が体調を崩したり、周りの目によって発覚するケースが多いのです。
そうやって気がついた頃には被害者の精神や体が悲鳴を上げていて、改善するのも一苦労だったりします。
ですので、できるだけ早期に気がつくことが最善です。
最近は会社が積極的に指導して「ハラスメント」対策している所もありますが、どこもかしこもそういったことをやってはくれません。
「自分だけ特定の上司に叱責される」とか「人前でミスを押しつけられた」など頻繁に起こればそれは「ハラスメント」の可能性が非常に高いと言えます。
「あれ?私ってハラスメント受けてる?」と感じたらまず日記やメモ等を書きましょう。
されたこと、言われたことは後々証拠にもなりますのでまずスマホなどでいいので書きのこしておくのがおすすめです。
書くことでさらに自分の状況が認識できますし、後で冷静になって見直した時に「これはやっぱりたいしたことないな」などと、客観的に状況を判断する事が出来ます。
いかがでしたか?
間違いなく「ハラスメント」を受けている!といった場合は公的な機関に相談することが良いでしょう。
自分の心も体も自分で守らなければいけないのはちょっと悲しい気もしますが、自分自身が強くならないと「ハラスメント」はなくなりません。
ハラスメントがひどくなる前に「なんかあの上司おかしいな…?」などと感じた時は、周りにいる方に相談してみましょう。