恐怖症に関して

~不安障害(パニック障害・広場恐怖症)を改善する方法~

パニック障害

パニック障害・広場恐怖症は共に不安から始まるメンタル的な障害であり、それに伴い様々な体の不調を訴える大変深刻な心の病です。しかし、誰でも発症する事が考えられる病でもあり、現代では大変多くの人がこの症状に悩まされています。

パニック発作を起こした人の7割は広場恐怖症を経験するとも言われています。パニック障害・広場恐怖症の特徴として、以前パニック発作を起こした場所に行くと再びその時の恐怖感が蘇ってしまい自然とその場所を避けるようになります。

そうなってしまいますと日常生活にも影響を及ぼしてしまいます。酷くなってしまいますと、行動範囲も狭くなっていき、家から一歩も外に出れなくなってしまう人もいるのです。

そんな、不安を伴うパニック障害・広場恐怖症に悩んでいる方の為に少しでも苦手な事・苦手な場所への克服が出来るように改善する方法について取り上げてみます。
是非、参考にしてみて下さい。

苦手な場所への第一歩

パニック障害

パニック障害・広場恐怖症の人は逃げたくても逃げられない場所や乗り物に恐怖心を抱いています。
又、発作を起こしてしまったら恥ずかしい場所や周りに迷惑をかけたくないといった事も症状を悪化させてしまうのです。

主な場所として、電車(特に満員電車)、バス、飛行機といった交通機関で、途中で降りたくても降りる事ができない事により恐怖感が生まれてしまうのです。他には、車を運転中、高速道路、トンネルなどこれらも途中で逃げる事が出来ない場所なので避けたくなる所です。

又、日常生活で欠かせない場所、美容院、歯医者、デパ地下、スーパーのレジなどもなかなか逃げる事が出来ませんし、自由がきかない状況になってしまいますので恐怖感が生まれます。基本、人混みや長蛇の列、コンサート会場、映画館など、人が多くて身動きができなかったり、エレベーターなどの狭い閉鎖空間を苦手とします。

こういった、日常生活に欠かせない場所を避けてばかりはいられません。まずは、1人では行動せずに、家族や友人など自分が信頼出来る、安心できる人と一緒に苦手な場所に行く練習を始める事で、苦手な場所に慣らす事が大切です。

1人ではどうしても恐怖で襲われてしまう場所でも、信頼出来る人と一緒なら恐怖感も半減してくるはずです。混み合う場所でも、頼れる人と一緒にいる事で安心感が生まれ、行動の数をこなしていく事で、苦手な場所に慣れてくるのです。

この場合、家族や友人に迷惑をかけたくない。という考えは捨てましょう。自分の克服の為には周りからの協力が重要になってくるのです。

リラックスできる物を持ち歩く

パニック障害

パニック障害・広場恐怖症の人は、苦手な場所や状況になってしまうと、様々な身体的症状が出てしまいます。激しい動悸、目眩、吐き気、フラつき、身体の震え、過呼吸…といった大変辛い症状が恐怖心と共に襲ってきます。

この症状が出てしまった時に、自分が少し楽になれる、少しでもリラックス出来る物を持ち歩く事で安心感を持ち外出する事への恐怖も減っていきます。動悸が突然起きてしまった時に、落ち着いて深呼吸するなんてなかなか出来ません。

自分が落ちつく事が出来る物を持っている事でちょっとしたお守りになり、発作を起こしそうになった時にアナタの手助けになってくれるかもしれません。

リラックス出来る物の例としてミント系のガムやタブレット、飴、リラックス出来る音楽や自分が好きな音楽、自分が好きな香りのアロマオイルやリラックス効果のあるアロマオイル(ラベンダーなど)、冷えピタ(暑い空間に良い)、頓服(安定剤や吐き気止めなど)

自分がこれを持ち歩くと少しは安心出来るという物を常に持ち歩く事で不安が軽減されます。

行動療法

パニック障害

持ち歩くと安心出来る物を備えたら、自分の心と身体のタイミングが良い時に1人で行動してみる事で、苦手な場所への練習になります。電車が苦手なら、まずは駅まで1人で行ってみる。それが大丈夫ならホームに行ってみる。というように、少しずつ慣らしていく事が重要です。

ここで1番重要な事は発作を起こさない事がポイントになっていきます。無理をした行動をして、発作を起こしてしまったら、さらなる恐怖心が生まれてしまい、自分に自信が持てなくなってしまうからです。

あくまでも、ここなら怖い気持ちはあるけれど、発作は起きないだろう。という場所に1人で行ってみて様子を見てみることです。電車に乗る練習は、人が混雑する時間帯を避けて、昼間の空いている時間帯を利用してまずは一駅乗ってみる所から始めてみる事がポイントです。

一駅、二駅と電車に慣らしていき、電車への恐怖心が薄れて行ったら、少し人が多い電車に挑戦してみるなど、少しずつレベルをあげていく事で、恐怖感もなくなってくるはずです。
無理は禁物!!今日はダメだと思ったら練習はやめることも重要なのです。

又、大丈夫だと思って練習してみたら、恐怖感に襲われてパニックを起こしそうになっても、倒れても助けてくれる人がいるから大丈夫。というように、自分1人だけではないという考えを持つ事で気持ちも少し楽になるのです。

気分悪くなったら、座ろう。次の駅で降りてしまおう。発作を起こしそうになったら、駅員さんに助けてもらおう。というように、我慢をせずに気を楽に持つ事が重要です。

心と身体がリラックスできる運動

パニック障害

日常生活に是非取り入れて欲しいものに、運動があります。運動といっても、筋トレなどの激しい運動ではなく、脳と身体がリラックス出来る運動がパニック障害・広場恐怖感を持っている人に望ましいです。

不安感を持って生活していると、自然と肩に力が入って生活してしまいます。身体が緊張感でカチカチになってしまうので、普段からほぐす事が重要です。全身運動として適しているのがウォーキングになります。自分のペースで歩き、身体が気持ちが良いと思う程度のウォーキングで良いのです。

晴れた日に、太陽を浴びながらウォーキングすると更に脳がリラックスをし、緊張感をほどいてくれます。又、自宅でも簡単に出来る運動として、ヨガがオススメできます。

呼吸法がメインになり、呼吸と共に身体にポーズを与えて、体幹を鍛えられます。自分がリラックス出来るポーズだけを取り入れるのも良いですし、心が落ち着くBGMを流しながら瞑想をするのも良いです。

無意識に緊張してしまう体をほぐしてあげる事で、リラックス状態保つ事が出来ます。血液の循環も良くなる事で、肩凝りや首凝りにもなりにくくなります。身体を動かすと身体だけではなく脳もリラックス出来るのです。

いかがでしたか?

不安障害(パニック障害・広場恐怖症)に悩まされている人に少しでも症状が改善されるような方法をご紹介していきましたがいかがでしたでしょうか?

気持ちは前向きに行動をしたくても不安がつきものでなかなか行動に実行するのは難しいかもしれません。しかし、何もしなかったらそのままの状態から抜け出す事は出来ないのです。

全ては自分次第!!自分が出来そうな事から実行してみる事で、意外と大丈夫だったり、慣れていく事で、恐怖感が脳から薄れていきますので、行動範囲も広がっていきます。苦手なものは苦手でかまわないのです。

自分の心は自分にしかわかりません。メンタル的な症状はなった事がある人にしかわかりません。他人からみると何が怖いの?と思う事が本人にとっては辛いものなのです。時には周りに頼りながら少しずつ克服する事で、自分に自信がついていき、不安から解放される日が必ず来ます。焦らず、ゆっくりと実践してみて下さい。