その昔。元々笑顔というのは、野生動物にとって「威嚇」のサインだったと言われています。動物にとっては相手を怖がらせるための表情でも、人間にとっては「人生になくてはならない幸せの要素」のひとつ、と言えるのではないでしょうか。
笑顔や笑い声は、とても大切なコミュニケーションの表現です。「楽しい」「嬉しい」の表れ、あるいは「あなたに好感を持っています」と伝えるためには欠かせないものでもありますよね。誰かと会話をしていても、笑い声のない会話はつまらないし、例えそれが仕事の話でも、時たま「笑顔」が出るような雰囲気の方が円滑に進むことが多いようです。
そんな大切な「笑顔」ですが「笑い方」を観察することによって、ある程度相手の性格を知ることができるって知ってましたか? これを知っていれば、相手との距離感の計り方や接し方が、もっと上手く行くかもしれません!
様々な「笑い」の表現

◆快活に声を出して笑う
顔全体の筋肉を使って、大きな声で笑う人。こういう人は何事にも正直です。素直でまっすぐ。ある意味「分かりやすい性格」と言えるでしょう。物事をはっきり言えるタイプの人も、この笑い方をする人に多く見られます。
喜怒哀楽がはっきりしているということです。ただし、このタイプは裏表がないように見えて、実はそうでもないのでご注意を。真面目な性格が多いのもこのタイプなので、実は悩み事を人に話せない、なんてケースもよくあります。
一見明るく笑っていても、もしかしたら無理をしているのかもしれません。その場の空気を暗くすることを好まないので、人前では明るく振る舞います。少し変だなと感じたら、さりげなく話を振って、悩み事などを話しやすい空気にしてあげると信頼感アップです。
◆引き笑いをする
引き笑いと言えば、あの大物芸人さんが有名ですね。あの方も非常に明るく悩み事がないように見えますが、引き笑いをする人というのは、人一倍不安や葛藤を抱えやすいタイプです。
「自分がどう見られているか」や「さっきの発言、まずかったかな」など、笑顔で会話しつつも、頭の中では不安を抱えている場合が多いんです。相手に対してとても気遣いの出来る人なので、自分のことがおろそかになっているということも。自分よりも相手のことを優先しすぎてしまうんですね。
自分に自信がありそうに見えて、実際は自信がないというタイプがとても多いので「その服、似合ってる」「話してると楽しい」など、思ったことを思ったまま褒めてあげると、とても喜んでくれますよ。
◆あまり声を出さずに笑う
文字だとちょっと分かりにくいですが、女性で言うなら「んふふ」というように、あまり口を開けず、静かに笑うような人のことです。このタイプは性格的にも控えめで、あまり自分の意見を人前で誇示しません。
一般的に言うところの「おとなしい、穏やかなタイプ」なのですが、自分の意見を「持っていない」わけではありません。きちんと自分の考えを持っています。しかしこういったタイプは大抵「聞き上手」と呼ばれるような雰囲気の持ち主なので、誰かに聞かれない限り「私はこうだと思う」などの自己主張を積極的にすることはあまりない、と言えるでしょう。
一方で、稀に「内心では、相手を見下している」場合もあるのでご注意あれ。みんなで楽しく話している輪の中にいながら「くだらない話だなぁ」「何が可笑しいんだろう?」なんて思っている場合もあるので、もしこの笑い方をするタイプの大切な友人などがいる場合は「笑っている」という事実よりも、やや積極的に会話や質問を投げかけ、奥底に秘めている本音を聞いてみるのが親しくなるコツです。
◆笑うときに口元を隠す
日本人の女性としては美しいとされる仕草ですが、実はコレ「本当の自分を知られるのが怖い」と深層心理的に感じている人に多い笑い方なんです。一見上品な仕草なのですが、逆に言うと「上品に見られたい」ということに直結しています。
女性が初対面の男性などと会話するときに、この笑い方をすることが多く見られます。ファーストインプレッションで、出来るだけ印象を良くしたいという気持ちの現れと言えるでしょう。
普通は、初対面の相手と何度も会ううちに打ち解けてきて本来の笑い方にシフトしていくことが多いのですが、ずっとこの笑い方をしている場合、その人は非常に防衛本能が強いか、相手に対して心を開くことが苦手なタイプと言えるでしょう。
◆手や机を叩くなど、動きをつけて笑う
こういうタイプはとても賑やかで明るい性格に思えますが、その反面、寂しがり屋だったり甘えん坊(あるいは甘え上手)だったりします。隣の人を叩きながら笑ったりするのは、共感を求めている印。孤独でいることが苦手なのです。
ただし、自分がこういう笑い方をしている自覚がある場合、あまりにもオーバーリアクションだと下品に見えてしまうので注意が必要です。友達などにボディタッチをすることにあまり抵抗がないのもこのタイプに当てはまります。「がんばって!」と背中を叩いたり「何かあったの?」とテーブルの上で手に触れたり。
とにもかくにも孤独を嫌うので、自然と周囲の行動や流行に合わせてしまうということもありがち。自我はそれほど強く持っておらず、どちらかと言えば人やモノに「依存」しやすい傾向とも言えます。
友達や、あなたはどのタイプ?

大まかに「笑い方」の傾向について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。普段から、ふとした瞬間に相手の「笑い方」を見ておくと、その相手との間に何かがあったときに役立つかもしれませんよ。
あの人って実はそうなんだ、と敏感に気付くことが出来れば、苦手な人に親近感を持つこともあるかも。また、自分がどんな笑い方をしているのか、一度思い出してみましょう。自己分析することで、笑い方の傾向から悩みごとの解消などにも繋がるかもしれないですね。