心理学

ミーハー・メディアに流されやすい人の心理や危険性とは?

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ミーハー・メディアに流されやすい人の心理や危険性とは?

「あの人って本当にミーハーだよね…」

ブランド物が大好きだったり、メディアにすぐ踊らされてしまうような人、あなたの周りにもいませんか?

「流されやすい人だな〜」とうんざりしてしまうような人もいるかもしれませんが、実はそのようになってしまうには、ある心理状態が働いていると言われています。

心理学用語で【多数派同調バイアス】と呼ばれるものです。

何やら難しげな言葉ですが、簡単にいえば、自分以外に大勢の人がいると、取りあえず周りに合わせようとする心理状態のことを指します。

「みんな逃げなかったから自分も逃げなかった」など、災害時に避難する事が遅れる原因として説明される事も多い【多数派同調バイアス】ですが、以下でさらに詳しく見ていきましょう。

メディアに踊らせれてしまう

最近では、何か芸能界などで不祥事が起きた場合に現在ではネットでいち早く拡散されてしまいますよね。

例えばそういった記事がFacebookやTwitterなどでシェアされ、大勢の人が「これは良くない」なんてマイナスイメージのコメントをしていれば、皆さんも同調してしまうのではないでしょうか?

それはまさに「多数派同調バイアス」の影響が大きく、自分の頭で考えないで、他の人(多数)が取る行動に「同調」して動いてしまうことからきています。

現代ではブログなどのメディアが容易に作れるようになり、個人が発信できる環境が増えているので、大衆がシェアしてくる記事などを鵜呑みしない事が必要かもしれません。

ミーハーだと災害時に危ない?

災害時の人間心理として「多数派同調バイアス」と共に「正常性バイアス」という心理学用語が非常に重要になってきます。

正常性バイアス」とは「周囲で派生する異常な事態に対して、そのリスクを過小評価することで、ストレスを軽減し、落ち着かせる」という人間の性向を指します。災害時には、これが逆に、逃げ遅れることの原因にもなります。

火災が発生し、火災報知器が鳴ったとして、まず「正常性バイアス」によって、人々は「誤作動だろう?」と疑います。そして、周囲にそういう人が多いと「多数派同調バイアス」によって、人々はその場にとどまろうとします。

ですが、そこに館内放送などで緊急事態が伝えられたりすると、パニック気味に、一気に避難が始まったりします。そこでまた、「多数派同調バイアス」が働いて、非常階段に人が群がり、別の危険が発生するといったことが起こってしまうのです。

災害時に他者の動きを観察する事も大事ですが、自分自身の判断も非常に重要になってきます。

「多数派同調バイアス」はビジネスに応用が利く?

「多数派同調バイアス」は、商品を売るときの顧客心理としても非常に重要な要素になります。商品が爆発的に売れるときというのは、その背景に「多数派」が構築されているものです。

「あの人も買ってるから私も欲しい!」「芸能人もみんな持ってるから私も欲しい!」などと、多くの人物が支持をすることで、その商品の信憑性が確立され、他の人と同じような行動をとってしまいます。

ここで実際には「多数派」とされているものが、それほど多数である必要はありません。ポイントは、潜在顧客から見たときにそのように見えているかどうかなので、現実に、ユーザーの声を集めて公開するといった潜在顧客の「多数派同調バイアス」に訴えかけるようなマーケティング活動が実施されたり、ビジネスにも応用が利きます。

「多数派同調バイアス」は、経営の意思決定に際しては、意識して避けなければならないということも重要です。ビジネスの最適解は、多くの場合、多数決からは生まれないからです。この場合は、多数派に同調したくなる気持ちを抑え、仮に孤立しても、できる限り最後まで自分の頭で考える力が求められます。

いかがでしたか?

今回は「多数派同調バイアス」という心理を主にご紹介しましたが、「大衆に同調する」という事は良い事もありますが、上記で説明した通り、あまり良くない結果をもたらす事もあります。

「みんながシェアしてたからシェアした」「みんなが良いっていうからこの服買った」などの行為が続いてるな〜と思う方は、一度自分の考えを見つめてから行動してみると良いかもしれません。