「戸締りをしたっけ?」「火をきちんと消したっけ?」と不安になり確認をしてしまう行動は誰でもありますよね?確認し忘れて、家に戻ったことがある人もいるでしょう。
しかし、それが過度に何度も確認をしないと不安で仕方なかったり、毎日のように確認をしに家に戻ってしまう人は不安障害の一つである「強迫性障害」という病気にあたります。
何かに対して気になりすぎる、不安で仕方なくなる事により、不安要素を何度も確認してしまうのです。当人も、同じ行動を繰り返しバカバカしくなってしまう時もあるのですがそれでも止められないのです。
「無意味な行動を何度も繰り返してしまう…」「それでも不安要素が消えない…」そんな不安からくる強迫性障害について検証してみようと思います。
日常生活への支障

仕事をしている人の場合、何回も仕事内容を確認して間違えはないか?ミスをしていないか?気になってしまい時間がかかってしまう為、周りに迷惑をかけてしまう事も。
又、仕事上でミスをしてしまった時に必要以上に自分を責めてしまったり、自分を追い詰めてしまう傾向があります。一度のミスにより、今まで以上に気にするようになってしまい強迫性障害が悪化してしまう可能性もあるのです。
単純な作業でも、繰り返し確認をしないと不安になってしまうので、仕事の効率も悪く周りの足を引っ張ってしまうことも。私生活では、家の戸締りや火の元の確認が気になって何度も確認をしてしまい時間を費やしてしまうので、約束の時間に遅れてしまったり、出かけていても家の事が気になって何も楽しめなくなってしまうのです。
仕事でも、私生活でも支障が出てしまうのは本人も辛いですが、周りに迷惑をかけてしまう為に周りにも支障が出てしまうのです。
強迫観念

不安をうち消す為に同じ行動を繰り返してしまい、無意味とわかっていても同じことを繰り返す強迫観念を持っています。
強迫性障害には色々なタイプの症状があります。汚れに対しての強迫観念、数字や順番に関するものに対しての強迫観念、そして戸締りの確認や火の元の確認に対する安全に関する強迫観念があるのです。
強迫観念を無くす事は大変難しく、本人が同じ行動を止めたいと考えていても強迫観念が勝ってしまう為に止められず、無意味に繰り返してしまいます。戸締りや火の元の確認は一般的に行うのが安全の為に重要な事です。
しかし、確認してもまだ不安が残ってしまったり、戸締りや火の元の確認だけではなく、電気の消し忘れ、水道を止めたか…など不安要素が沢山あり、その事が気になって何も手がつかなくなってしまったり、確認したにも関わらず、また家に戻って確認をしてしまうなど強迫観念が強い人は治すのも大変な事で本人も辛いのです。
こんな人がなりやすい

ちょっとした事が気になりやすい性格(心配症)や神経質の人は行動が細かいので強迫性障害になりやすいです。特に神経質の人は完璧主義者の人でもあり、独自のこだわりを持っている人が多いのです。普段から、安全確認も慎重になりますし、神経が敏感なので納得いかない事があると不安になってしまう傾向があります。
不安障害の一つでもあるので、不安を常に抱えている人は注意が必要です。又、一度家の鍵のかけ忘れが原因でトラブルが起こってしまった経験がある人は、過去の経験がトラウマになってしまい必要以上に確認をする様になるはずです。それが強迫性障害のはじまりなのです。
メンタル的な症状の為に、心に傷を持っている人や、幼い頃に両親から虐待を受けた事があり、恐怖心を常に持っている人は不安障害になりやすいので強迫性障害をもっている人も多いのです。又、メンタルが強いからといって自分はならないとは限りません。一度何かに恐怖心を抱いてしまったり、ストレスが溜まっていたりすると神経が過敏になりやすいので注意をした方が良いです。
いかがでしたでしょうか?
戸締りの確認や火の元の確認をきっかけに行動が癖になってしまい、過度に確認をしてしまうようになってしまう人がいます。安全確認は確かに心配になってしまいますよね。自分は大丈夫だと思っていても、不安になってしまう事がきっかけで行動が必要以上になってしまい、酷くなると強迫性障害という病気になってしまいます。
このような病気はなかなか周りに気付かれなかったり、本人も無意識にやっている行動だと気づかない事が多いのです。又、他人に気付かれない様に隠している人もいる為に、隠している事が更なる症状の悪化にも繋がってくるのです。人に言えない…言ったら嫌われてしまうという強迫観念も持ち合わせているのです。
症状が酷くなってしまう前に、医療機関に相談する方法もありますし、身近な人に相談する事で気持ちが楽になり、症状が軽くなる人もいます。1人で悩まずに相談してみる事が強迫性障害にならずに済んだり、治るきっかけになるのではないでしょうか。