「目覚ましが鳴る前に目が覚める…」
「早起きは三文の得」と言われていますが、望まない早すぎる起床は困ったものですよね。日付が変わる頃眠ったはずなのに、ふと目が覚めるとまだ外は真っ暗。時計を見ると午前4時頃。
目覚ましは7時にセットしたのに随分と早く起きてしまったな。そう思って二度寝しようとしても寝付けない。
そのまま日が昇ってしまい、活動時間が始まってしまう。昼間は家事や仕事をしていてもウトウトしたり、夕方頃には強い眠気におそわれます。
たまに、早めに就寝したために早朝に起きてしまった、ということはありますよね。早すぎる起床が一時的なものなら問題ないのです。誰しも経験があると思います。
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もっと眠りたいのに目覚めてしまう。起きたら寝付けない

「夜12時頃寝たのに、4時に目覚めた」なんて経験がありませんか?このケースでは明らかに睡眠時間が短いです。脳や身体が十分に休めていない可能性があります。
脳の疲れが取れていないと、ストレスを感じている状態になります。
睡眠不足の状態で、日中に眠るわけにもいかず活動の疲れが加わり、さらにその日の夜も十分な睡眠をとれなかったとしたら…翌日はさらなるストレスを抱えたまま、生活することになるのです。
早寝をしたわけでもないのに、4時や5時に目覚めてしまい、起きて以降寝付けない。この状態が1ヶ月以上続くようなら「早朝覚醒」という睡眠障害の一種である可能性があります。
早起きは良いことじゃないの?

健康的な早起きは、何ら問題ありません。
朝4時に起きてお弁当や朝ごはんの用意をしたり、通勤時間を考えて早起きをする方もいらっしゃいますよね。
早く起きることをきちんと想定して生活を送っている場合は、問題ないのです。夜10時前には床に就き、気持ちよく朝を迎えているかもしれません。
早朝覚醒と違うところは、十分睡眠がとれて生活リズムが合っているということです。
また、高齢者に多いのですが、加齢と共に眠りが浅くなり、起床時間が自然と早まることもあります。日常生活に支障をきたすようなら、対策をとる必要があります。
心身を休ませるメカニズム
睡眠は「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があります。
レム睡眠とは浅い眠りの事で、主に身体を休ませます。ノンレム睡眠とは深く眠りに入っている状態の事で、主に脳を休ませます。
これらが交互に4~5回訪れることによって、十分な睡眠をとり、心身ともに休ませることができるのです。
適度な睡眠から得られるもの
睡眠を適度にとる事で、様々な恩恵が受けられます。
美肌:睡眠中に多く分泌される成長ホルモンが細胞の活性化を促すためお肌がきれいになります。
ストレス軽減:睡眠中に感情の整理も行われるため、冷静になります。
太りにくい:ホルモンバランスが保たれ太りにくい体質をつくります。
免疫力アップ:脳と身体の疲労を回復し、ホルモンが活発になり免疫力が高まります。
つまり、早朝覚醒が続くと、本来睡眠から得られるはずの恩恵を受けられないということです。
朝早く目覚めてしまう3つの原因

1.ストレス、精神的なもの
ストレスを溜めたままにしておくと、心も疲れますが、身体にも影響が出ます。脳や身体が緊張状態にあることで、休めなくなり睡眠が短くなるのです。
仕事等でのプレッシャーや日頃の心配事や悩み事、考える事は色々ありますよね。それらが、本来の起床時間まで休めなくなる要因である可能性があります。
望まない早起きが1ヶ月以上続く早朝覚醒は、うつ病の初期症状でもあります。少しでも思い当たることがあれば、心療内科などの専門医に相談してくださいね。
2.体内時計のサイクルが短くなっている
朝は早く起きてしまいますが、日中、夕方は特にひどく眠気がおそってきます。生活のリズムが乱されてしまっています。これには、体内時計が関わっています。
通常24時間~25時間程度が体内時計のサイクルですが、この時間が短くなってしまうと起きる時間が早くなり、眠くなる時間が早くなるのです。
3.眠りが浅い
深い眠りに落ちるノンレム睡眠ですが、入眠段階で浅いレム睡眠からうまく移行しなくてはいけません。ですが日々のストレスや寝る前の習慣などによって、深い眠りに移行できないことがあります。
結果浅い眠りが続くため、目覚めやすくなってしまうのです。
ストレスや眠りの質、体内時計のサイクルが、朝早く目覚めてしまう事につながりますね。レム睡眠とノンレム睡眠、交互に繰り返すことができれば眠りの質が良くなります。
心身を休めるメカニズムを理解し、そのサイクルに合わせれば良質な睡眠がとれるということです。
朝までぐっすり眠るには?

適度な睡眠で、活発な毎日を過ごしたいですよね。早朝に目覚めてしまい日中を過ごすのはつらいです。
快適睡眠ライフを送るためにも、ぜひ試していただきたい事を3つあげます。
1.寝る前の準備を意識する
「眠る」ということに対して準備をしましょう。
ストレスによる脳と身体の緊張状態を少しでもほぐしてから布団に入りたいですね。眠る2時間前には入浴し、全身の力を抜くイメージでリラックスします。
眠る直前までテレビやパソコンに向かうのはあまりよくありません。目から脳に、刺激を与えてしまいます。くつろげる音楽をかけ、ゆったりと目を閉じて力を抜きます。部屋を真っ暗にして布団に入ります。
2.朝は強い光を浴びない
朝の光を浴びると体内時計がリセットされてしまいます。
体内時計のサイクルが短くなっている場合は、そこからまたスタートしてしまいます。寝室は遮光カーテンで日光をシャットアウトしましょう。
起きて2~3時間はなるべくサングラスなどをして光を避けた方が良いです。ひどい眠気を感じた時に強い光を浴びることで、体内時計の眠りに入る時間を遅らせることができます。
3.適度な運動をする
疲れていないと身体が判断した場合、眠りが浅くなってしまいます。ストレッチなど軽い運動から始めると続きやすいかもしれません。
日中は、なるべく動くようにしましょう。
いかがでしたか?
睡眠の質に目を向けて、できる範囲でストレスを減らせるような生活習慣をつくれると良いですね。朝早くに目覚めたら、新聞や本を読んだり、ご自身の時間に使ってみてください。
深刻に悩みすぎるとさらにストレスを増やすことにもなりかねません。1ヶ月以上続く場合や、ご自身に無理を強いるよりは、お近くの心療内科等の専門医に相談されてください。
ひとりで悩まないでくださいね。快適な睡眠ライフを送れるよう願っています!