日本人女性は、海外の女性に比べて全体的に小柄です。それでも日本で暮らしていれば、自分と周りの女性と比較してしまいがち。特に多くの女性は、体型を気にします。
「細ければ細い方がいい」と思ってしまうのは、やはり芸能界で華々しく活躍しているモデルさんや女優さん、アーティストの女性たちが細くてキレイに見えるから、というのが大きいかもしれません。キレイな人に憧れる。ああいうふうになりたい。それにはまず、ダイエットしなきゃ!というように考えてしまう女性が非常に多いのです。
芸能界の女性でなくても、同じ会社で働いている女性や、同じ学校の女性、ママ友などの中にスリムでキレイな人がいれば劣等感を抱いてしまうのも仕方ないこと。大半の日本人女性はダイエットの必要のない体型だ、と多くの学者が口を揃えても、世の中にはダイエットグッズやダイエットサプリ、テレビの特集を見れば「○○ダイエット」と銘打った新しいダイエット法が次々と出てきます。
ラクして痩せる、という謳い文句に弱い女性は後を絶たないようです。
痩せたいけど、苦しいのはイヤ!

痩せたい痩せたいとは言いつつも、強固な意志で食事制限や運動、ストレッチをはじめても三日坊主。そんな話を多く耳にします。
誰がどう見ても痩せた方がいいよ、と思うような、心配になる体型の「ぽっちゃりか?」と言いたくなるような体型の女性に限って、「痩せたい」と連呼しながらもブログやSNSで「話題のスイーツ!」「ラーメン美味しかった♪」と、普段言っていることとは真逆の行動を取っていたりします。
そして、そんな女性達が痩せるためにチョイスするダイエット法として選ぶのは大抵「苦労しなくてもいい」タイプの「おにぎりダイエット」や「ダイエットサプリ」、「朝起きたらお白湯を飲む」といったものが殆どです。それもまた然り。自制することが苦手、故に彼女たちは太っているのです。
前述したように、日本人女性の殆どはダイエットの必要がないと言われていますが、服のLサイズがギリギリというほど太っている場合は、健康のためにもダイエットは必要。しかしこれまた因果なもので、美味しい物ほどカロリーが高いんですよね。バターに生クリーム、お菓子、あらゆる炭水化物。これらを食べながら痩せる、それはもう不可能と言っていいと思います。
巷で市販されているダイエットサプリの謳い文句でよく見かける「油分を99%カット!」などというものも、そういった食生活の中では殆ど効果はないと言っていいのではないでしょうか。冷静に考えて、そんなサプリが開発されたとしたらノーベル賞ものですよね。
サプリなどは、あくまでサポート。結局は食事制限と運動が一番いいのですが、こんにゃくや白滝、春雨などを主食として食べつつもタンパク質を摂取するために野菜やささみを色々な調理法で工夫し、美味しく食べて、理想体重になるまで継続する……そんなことが軽くできてしまう精神力の持ち主であれば、そもそも太っていないということになるんですよね。
仲間意識の芽生えが意識を低くする

自制できない人というのは少数ではありません。大多数の人が「これだけは我慢できない!」という趣味や嗜好を持っているものです。煙草やお酒、あるいは買い物、アイドルの追っかけなどが我慢できない、譲れない!というケースもあります。
意志が弱く痩せられない人というのは、それがたまたま「食べ物」だということなんです。そもそも油分や砂糖には、煙草や麻薬と同じような中毒性があると言われており、糖分などを摂取することで脳内のアドレナリンが分泌され、多幸感を得るとともに行動的になったりするのだそうです。そういった「依存」を制止しようとしても簡単にはいきません。
そこでありがちなのが、次第に「食べるのをやめられない仲間」が出来ていき「みんな食べてるんだから私だって」と、罪悪感が薄れてしまうケース。まさに「赤信号、みんなで渡れば怖くない」と同じ論理ですね。
太っている人を見ては自分と比較し「あの人よりは太ってないよね」と安心する。または、むちむちしているボディが売りのグラビアアイドル等を自分と重ね合わせて「この人が人気あるなら、私だってまだまだいける!」と逆に自信を持ってしまうケース(実際、むちむちがアピールポイントのアイドルでもそこまで太っている女性は殆どいないのですが……)まであるようです。
そういった「仲間意識」から安心感が生まれ、痩せたいという気持ちとはうらはらに「まぁいいや」と、自分の意志の弱さを許してしまうのです。それでも、ひとたび鏡を見ればため息。だから「痩せる!」と宣言する。こういったことの繰り返しになってしまうという無限ループに陥ってしまうのです。
「嘘つき」にならないために

こういった「エセ痩せたい宣言」の繰り返しによって、次第に周囲からは「また言ってる」と白い目で見られてしまうことも。狼少年のような感覚で「どうせまた口だけでしょ?」と解釈されてしまい、最初は真剣にアドバイスしてくれたり、話を聞いてくれていた人たちから見放されてしまうかもしれません。
何でも「言ってもらえるうちが華」と言います。糖尿病や肝硬変などの危険が迫ってから、いきなり意識改革するのも大変。過酷なダイエットを急に始めても続かないのが人間と言うものですから、まずは緩やかな食事制限や軽い運動を習慣づけるようにしてみましょう。
一ヶ月もあれば「毎日お菓子を食べる」といった悪習慣から抜け出せるものです。毎日食べている物を一日おきにする。二日おきにする……というように、無理のないようゆっくりと始めましょう。少しずつの努力で、少しずつの成果が出てきます。そうすれば、あなたを狼少年扱いしている周りも「やればできるじゃない!」と、再び応援してくれることでしょう。
何にせよ「痩せたい!」と宣言することも「まぁいいや」と投げやりになってしまうことも「周りに流されている」という点で共通していると言えます。自分の意志をきちんと持って、痩せる必要がない程度の体型なら「これぐらいの体型がキープできていればいい」と正直に言った方が自分も周りも納得できますし、続ける自信のない「ダイエットします!」宣言は、信頼を失ってしまう可能性があります。
周りに流されず、健康な肉体を保つために、しっかりと「自分の意志」を持てるようにしましょう。