うつ病・心の病

大人の発達障害の個性とを見分ける方法とは?

発達障害

一昔前までは、発達障害という言葉すら知らない人が多かったようですが、近年ではその患者数が劇的に増え、テレビや雑誌で特集が組まれることも増えてきました。

そんな中、もしかして自分も?と不安に感じている人もいることでしょう。

発達障害は、様々な症状があり、また、グレーゾーンと呼ばれる、いわゆる障害と健常の境目である場合も多く、明確な定義はありません。

当人の苦悩は周囲の人に理解されにくく、鬱や不眠などの二次障害を引き起こしてしまうこともあります。

では、発達障害かもしれないと不安を感じたら、どうすればいいのか、どの程度の症状で病院へ行くべきなのかなどを、お伝えしていきます!

発達障害の種類

発達障害には、コミュニケーションを取りづらい、癇癪を起しやすい自閉症やアスペルガー症候群や、読み書き、計算が苦手な学習障害、落ち着きがなく、せわしなく動き回る注意欠陥・多動性障害(ADHD)などがあります。

発達障害の主な症状

まずは、以下の症状がないか、チェックしてみましょう。

・仕事をなかなか覚えられない
・相手の話が長くなると、頭に入らない
・人付き合いが苦手、または、コミュニケーションがうまくいかない
・冗談が通じないと言われる
・周囲の人たちが一斉に笑っても、なぜ笑うのか理解できないことがある
・ストーリー性の強い映画は、意味が理解できない
・ごく限られたものにだけ強い興味を持ち、他の事には無関心
・他人の気持ちを想像することができない
・不注意で、忘れ物や、失敗をすることが多い
・人の顔色、空気が読めない
・曖昧な表現が理解できない
・片づけが苦手で、散らかり放題
・自分で計画、工夫ができない
・強いこだわりがある
・表情が乏しい

発達障害になってしまう原因

発達障害は、生まれつきの脳機能異常が原因と言われています。なぜ脳機能異常が起こるかということは、現段階ではまだわかっていません。

親子や兄弟で同じ発達障害になる例も多く、遺伝も大きく関係しているのではないかと言われています。

発達障害そのものに効く薬や治療法はなく、症状を抑える薬や、作業療法などで緩和していくことになります。

単なる個性という場合もある

注意力が散漫だから、片づけが苦手だからと言って、必ずしもそれが発達障害に結びつくわけではありません。

忙しすぎる日常を過ごしている人は、うっかり忘れものをすることもよくあることですし、元々片づけ下手だという人もいます。

見極めのポイントは、症状が非常に極端であること、そして、生活に支障が出るほどであることです。

一度や二度の失敗ではなく、気をつけようと思っているにも関わらず、何度も何度も同じ間違いを繰り返したり、傾聴力が弱く、話の意図や、大切な要点を理解できないことが多く、仕事に差し支えたりするなど、努力だけではどうにもならないような大きな問題を抱えている方は、ぜひ一度、病院で検査を受けるようにしましょう。

検査を受け、支援の受け方を学ぶ

自分で「発達障害なのでは」と気になる方は、心療内科や精神科、または発達障害専門医で、一度検査を受けてみましょう。

また、受診の際は、自分一人だけでは、聞き逃してしまうことや、理解できないことがあるかもしれないので、必ず家族や信頼できる人と一緒に行くようにしましょう。

幼少期の様子などを聞かれることも多いので、事前に、家族から自分の幼少の頃の様子を教えてもらい、メモを取っておくことをお勧めします。

詳しい検査を受けることにより、障害の有無や程度、何が苦手か、得意かを知ることができます。

その結果を元に、医師から適格なアドバイスをもらえることになり、必要な支援を受ける方法を教えてもらえます。

発達障害に負けない

発達障害を抱えている人は、確かにうまくいかないことが多いかもしれません。

職場で何度教えられても同じ間違いをしてしまう。人と話していても、話が続かない。「は?」と聞き返される。集中力が途切れやすく、失敗ばかり・・。

そんな自分が嫌になり、家に引きこもるようになってしまう人も少なくないようです。

ですが、職場や自治体の支援、病院での治療を受けることにより、改善へ向かうこともあります。

一人で悩む前に、まずは病院へ行ってみましょう。支援を受けられるのであれば、頼ってみましょう。

そして、人の気持ちがどうしても理解できず、孤立しやすい人は、コラムやブログ、小説などを読むことや、実際に人と接するときに注意深く相手の反応を観察することで、人それぞれの行動パターンや感情の動きを予測することができるようになってきます。

つまり、経験値を積むということが、とても重要になってきます。まずは、できることから始めてみましょう。