人が触った物を触る事が出来なかったり、触ってしまった時にすぐに手を洗い、手を消毒してしまう(しないと気がすまない)症状を一般的に潔癖症と呼んでいます。
潔癖症でも軽度から重度まであり、重度になってしまうと強迫性障害(OCD)と呼ばれ、私生活に支障が出てしまうほどの潔癖症状が出てしまう病気の一種でもあるのです。
公共の場、特に知らない人が沢山集まる場所を苦手とし、手袋をしないと外出出来ない人や他人が触れた物を素手で触るなんてありえない!そんな事をしてしまったら自分は死んでしまうのではないか…と潔癖症の人にしかわからない恐怖を持っているのです。
普通の人からしたら、何てことない行為がとてつもなく怖いのです。今回は潔癖症の原因や改善方法についてご紹介させて頂きます。
潔癖症になってしまう原因は?

主に、過去に経験した事がトラウマになり発症すると言われています。例えば、幼い頃に汚い物をかけられたり、触る事になってしまい怖くて嫌な思い出がある。など、何かしら汚いと思う物に嫌な思いをしてしまい、それが現在までトラウマとなって生きている人が潔癖症になってしまうのです。
又、心理的なストレスも潔癖症になる原因とも言われています。ストレスが溜まっていたり、精神的に疲れていたり、何か深刻な悩みを抱えていると神経質になりやすくなるのです。
神経質程度でしたら問題ないですが、酷い状態になると1日に何回も手を洗う癖がついてしまったり、除菌をせずには生活が出来なくなるなど、ささいな事が原因で潔癖症になってしまう人もいます。
両親から厳しいしつけをされて育った人にも潔癖症になる傾向があります。外遊びから帰ってきたら、手洗いをしっかりしないと怒られたり、洋服を汚したら強く怒られるなど、普通では考えられないほどキツく叱られてきた経験があると、叱られる事への恐怖感から、汚い=怒られるという様に強迫観念が身についてしまうのです。
キレイ好きと潔癖症の違い

よくキレイ好きな人も潔癖症と思われてしまう人もいます。キレイ好きと潔癖症の違いは、キレイ好きの人は、目に見えている汚れに対して敏感で、身の回りの整理整頓をしていつもキレイな状態でいたいという性格的なものがありますが、潔癖症になってきますと目に見えない菌や汚れに対して強い恐怖心を持っています。
1度手を洗っても、まだ菌が取れていないのではないか…、周りから見たら汚れていなくても自分の中では汚れている様な気がして、何回も洗わないと気がすまないなど強迫観念に囚われてしまっているのです。
酷いと、自分以外の人が使った物は例え家族でも汚いと思ってしまい家庭内でも普通に生活が出来なくなってしまうのです。
外食なんて出来なくなりますし、自分以外の家族が作った食べ物ですら食べれなくなるのです。
潔癖症にもタイプがある

潔癖症だからといって、自分以外の全てのものが汚く感じるわけではありません。潔癖症にも色々タイプがあり、自分の家の中は散らかっていても、ゴミが落ちていても気にならない人もいたり、逆に外では普通の人の様に過ごせるけれど、自宅に帰ってくるとシャワーを浴びて着替えをしないと部屋に入れない人などいるのです。
人それぞれ汚いと思う価値観や強迫観念も違うのです。タイプが違う事により、自分が潔癖症と気づかない人も沢山いるのです。自ら潔癖症と言える人は軽度な人で、重度になればなるほど認めない人が多いと言われています。
周りに不快な思いをさせてしまう事もあるので、身近でそんな人がいたら教えてあげる事、治療がある事を教えてあげる事が治してあげるきっかけになるはずです。
潔癖症の改善方法とは

一般的に薬物療法、行動療法で治す事が多いです。軽度の潔癖症であれば、ストレスを減らす事や不安や悩みから解放されることで、潔癖症も軽減されると言われています。
1番効果的な行動療法とは、ゴミ箱に入っているゴミなどを素手で触ってみるところから慣れさせていく方法になります。
人が触った物が汚くないし、自分がそれを触ったからといって菌が移るとは限らない…という事を少しずつ理解しながら行動療法をしていきます。
1日に何十回も手を洗っていた人であれば、手を洗う回数を少しずつ減らしていきます。手を洗わなくても、除菌をしなくても死ぬ事はないので怖い事ではない。と恐怖心を取り除いていく事で、強迫観念も減っていくのです。
初めは苦痛で逃げ出したくなるかもしれないですが、潔癖症を治したい気持ちがあれば効果的な方法なのです。
いかがでしたか?
潔癖症になる理由と改善方法についてご紹介させて頂きましたがいかがでしたか?潔癖症の人は、それが普通だと思っている事が多く、病気という概念を持っていません。
だからといってそのまま放置してしまうと、どんどん症状が酷くなってしまいますし、行動範囲も狭くなり私生活に影響が出てしまいます。
そして、周りの人から悪い印象を与えてしまうのです。自分も、避けらたり、自分が触った物を汚いと言われたら嫌な気分になりますよね?過去のトラウマを乗り越えて、認知行動療法を試し改善させていく方が人生楽しくなる事間違いないですよね。